【栄養】低すぎ注意!コレステロール

コレステロールが高いと問題なのは、よく知られていますよね。

”コレステロール 高い 問題”とGoogle検索してみるとソニー損保さんのページが一番上に出てきました。

血液中のLDLコレステロールが増加すると、血流が悪くなって動脈硬化が進行します。 動脈硬化が進行すると心筋梗塞や脳梗塞などを招く可能性があります

脂質異常症はコレステロールや中性脂肪など脂質の代謝に異常がある状態を指します。2007年までは高脂血症と呼ばれていました。

Amazonで”コレステロール”と入力すると、コレステロールを下げるためのあれこれがたくさんヒットします。コレステロールを下げるお茶とか。中にはHDLコレステロールを上げて、LDLコレステロールを下げることをテーマにした書籍も見当たります。

一般的にはHDLコレステロール=善玉コレステロール、LDLコレステロール=悪玉コレステロールと言われていますね。実際のところ、コレステロールに善悪はありません。コレステロールは私たちヒトにとってものすごく重要なんです。高すぎもだめだけど、低すぎも大問題!とくに若い女性は低すぎる傾向が強いので、自分の数値を要チェック!(分子栄養学的な目安の数値はこのブログの最後にあります)

なぜそんなに重要か?

コレステロールが私たちにとって重要な理由は、コレステロールが何に使われているかを知ると理解できます。

・細胞膜の材料

私たちの体は約2兆個(諸説あり)の細胞が集まってできていますが、その膜の材料がコレステロール。細胞ひとつひとつを成り立たせているだけでなく、私たちヒトの構造上なくてはならいのがコレステロール。脳や神経細胞の細胞膜もコレステロールから作られています。

・コルチゾールの原料

コルチゾールとはストレス&炎症に対応し、血糖値が下がれば調節するたくさんの役割を担っているホルモン。ストレスや炎症があったり、血糖値が安定していないとコルチゾールの需要は高くなります。なにかしらの不調がある場合、コルチゾールたくさん使われている可能性が高いのです。

・性ホルモンの原料

男性ホルモン代表のテストステロンや女性ホルモンであるエストロゲン、プロゲステロンなど。性ホルモンもコレステロールから作られています。原料がなければホルモン作れないですからね。ホルモンが十分に作られなければ、月経関連の不調からホルモンが原因の肌荒れ、性欲の減退など、ダイレクトに不調が現れます。ホルモンは私たちの気分にも影響を及ぼすので、こころの状態にも影響が出ます。

・CoQ10の原料

CoQ10はお肉や魚、野菜などにも含まれ、私たちの体内でも作られている補酵素*です。エネルギーを作る時に必要で、サビ取りをしてくれるビタミンに似た栄養素です。

*補酵素=酵素の働きを助けるもの 酵素については別で記事にしますね

・ビタミンDの原料

骨の健康、免疫、メンタルに関係しているビタミン。脂に溶ける脂溶性ビタミンです。脂溶性ビタミンは食事と一緒に摂ると吸収の効率がアップするタイプのビタミン。遺伝子のc調整にも関係しているので、最近ではがんや糖尿病、妊娠のしやすさなどなどにも関連しているといわれています。不足すると脚気、赤ちゃんのO脚につながる栄養素。脚気の英語ってberiberiって言うんですって。最近知って、かわいいなと思いました。ベリベリ。

・胆汁酸の原料

みなさん、胆汁酸しっかり出てますか?これも別記事にしたいくらい、胆汁酸、大事です。脂肪分を消化するのが胆汁酸の主な仕事。肝臓で作られて、胆嚢(たんのう)で貯められます。胆汁酸がしっかり作られなくなると、脂っこいもの(焼肉や揚げ物)や脂肪分の高いもの(ホイップクリームやフラペチーノなど)で「胃がもたれる」ようになります。年のせいだけじゃないのです。

これだけを読んでも、コレステロール足りなかったらやばい、、!とわかっていただけたのではないでしょうか?

そもそもコレステロールとは

そもそもコレステロールとはリポたんぱく質で、脂質とタンパク質がくっついたもの。どうやって作られているかというと、脂質や糖分が分子レベルにまで分解されたアセチルC0Aという物質が複数のステップを踏み、コレステロールが作られます。およそ70%が肝臓で、小腸、副腎皮質、筋肉でも少量作られています。なので、肝臓が元気ないと十分なコレステロールは作られません。このとき、作り出されたコレステロールがLDLコレステロールと呼ばれ、使い終わったものがHDLコレステロールと呼ばれます。

一般的には高くなりがちだと思われているコレステロール、低くなる原因はこちら

・タンパク質が足りていない

食事から十分に摂れていなかったり、食べれていても吸収ができていない場合。タンパク質の取り方を工夫しましょう。(かといってプロテインパウダーがぶ飲みは時期尚早)

・肝機能が低下している

70%のコレステロールが作られているのが肝臓ですからね。お酒・重金属・毒素・血糖値この辺をケアしていきたいところ。

そして甲状腺の機能が亢進(甲状腺ホルモンが過剰)している場合もコレステロールは低くなります。

どれくらいが「低い」のか

一般的な検査の基準値と(日本の)分子栄養学で目指す数値には違いがあります。分子栄養学では総コレステロール200LDLコレステロール140HDLコレステロール70を目安にしています。が!甲状腺の機能が低下していたりすると、作ったコレステロールがうまく使えず高くでることも。血液検査の結果はさまざまな”マスキング”を考慮して読む必要があります。

自分の状態どうなんだろ?と気になった方は、ぜひ分子栄養学を取り入れられている医療機関を訪ねてみてください。医療機関検索はこちら 私の個人的な好みの先生を知りたい場合は直接ご連絡ください。

Previous
Previous

辛い便秘にハーブティーのススメ